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定番イタリア土産 パスタ ブランド/メーカー 5選

by tojo

イタリアから帰国するとき、ローマ・テルミニ駅付近のスーパーをいくつか回ってパスタを購入しました。急遽お土産にするために購入したので、メーカー、種類、製法もバラバラです。ただ同じパスタと言えど食感が大きく違っていて面白かったので記録します。

味と香りは、どのメーカーも主張しずきず、控えめに感じました。ソースや具材の味を引き立てるものが多かった印象です。日本人が米を主食としておかずを食べる感覚に似ているかもしれません。そのため、それぞれのパスタの個性的な食感を中心に記録をしていきます。日本のアマゾンで購入できるものもありますが、どうしても割高になります。

まず、パスタの種類と製法について。

パスタには生パスタと乾燥パスタがありますが、今回は乾燥パスタについて記載していきます。乾燥パスタは大きくロングパスタとショートパスタに分けられ、それ以外にラビオリなどの包む系、ニョッキ、クスクス、ラザーニェなど変わったかたちのさまざまな種類があります。ローマではロングパスタとショートパスタを購入しました。

・ロングパスタ:細い順に、カッペリーニ、スパゲッティーニ、スパゲッティ、フェトチーネ(=タリアテッレ)、パッパルデッレなど
・ショートパスタ:ペンネ、リガトーニ、フリッジ、マッケローニ(=マカロニ)、ファルファッレ(蝶の形)、コンキリェ(貝の形)など

パスタは小麦と水を混ぜて、機械で押出して乾燥させて作られます。この押し出す機械に取り付けられている部品によって、テフロンダイス製法ブロンズダイス製法の2種類に分けられます。購入時は知らなかったので、あとで調べて知りましたが、この製法の違いで食感やソースの絡みが大きく変わります。

ダイス(Die s)とはたくさん穴の空いたパスタ型のことです。テフロンダイス製法だと、表面は均一になり、つるつると滑らかになります。食感はぷりぷりしたものが多く、日本でおなじみのマ・マーがこの製法です。一方、ブロンズダイス製法は表面に細かい凹凸が付くためザラザラしています。ソースとよく絡みもちもちした食感が特徴となります。

以下の5種類を購入しました

  1. DIVELLA ディヴェッラ
  2. Voiello ヴォイエロ
  3. Garofalo ガロファロ
  4. DELVERDE デルヴェルデ
  5. RUMMO ルンモ
  6. (番外)DE CECCO ディチェコBarilla バリラ

1. DIVELLA ディヴェッラ

DIVELLA ディヴェッラは1890年創業の南イタリア・プーリア州ルティリアーノの大手食品メーカーです。乾燥パスタ、生パスタの他に、家庭用・業務用小麦粉、リゾット、トマトソース、EXバージンオリーブオイル、ワインビネガー、ブレッド、ビスケットなどなど多くの食品を扱っています。

パスタに関しては、南イタリアでトップシェアを誇り、クラシックな小麦のパスタの他に、全粒粉パスタやカラフルなベジタブルパスタ、水の代わりに卵を使用したエッグパスタ、さらにグルテンフリーのパスタもあり、種類豊富です。
その品質についても評価されており、イタリアの主要なパスタメーカーの比較を行う1996年イタリア消費者連合会のブラインドテストで最高の評価を得ています。最高の評価は他にVoiello ヴォイエロも取得しています。(それ以降のブラインドテストのデータはみつけられず…)

DIVELLA ディヴェッラはテフロンダイス製法のパスタとブロンズダイス製法のパスタのどちらも販売しています。
今回、ローマではテフロンダイス製法で作られたロングパスタ SPAGHETTI RISTORANTE-8 (500g) を購入しました。

また、帰国後、スーパー KINOKUNIYAでブロンズダイスのロングパスタ8 – BRONZE-EXTRUDED SPAGHETTIを見つけたのでそれも記録します。

DIVELLA 1
DIVELLA SPAGHETTI RISTORANTE-8 (500g)
DIVELLA 3
DIVELLA SPAGHETTI RISTORANTE-8 (500g)

茹でる前は黄〜橙色で表面がつるつるとしています。
つるつるした舌触りとぷりぷりシコシコっと歯切れの良い食感、麺のコシが魅力的です。
パッケージに記載されている茹で時間で調理しましたが、調理が終わってから食べ終わるまで、パスタがずっとアルデンテなのも好印象でした。麺の食感的に冷製パスタにとても合いそうです。機会があれば、細めのカッペリーニを試してみたいと思いました。
素朴な小麦の味と香りで、パスタ自体が主張しすぎないので、どんなソースにも合います。

DIVELLA3
8 – BRONZE-EXTRUDED SPAGHETTI (500g)
DIVELLA4
8 – BRONZE-EXTRUDED SPAGHETTI (500g)

赤いパッケージがテフロンダイスで、緑のパッケージがブロンズダイスです。HPにてご確認を。
https://www.divella.it/en/

2. Voiello ヴォイエロ

Voiello ヴォイエロは1879年創業の南イタリア老舗のパスタメーカーです。戦前はイタリア王室、貴族など一部の人々に食されていましたが、戦後、スーパーマーケットの普及と共に一般にも広く親しまれるメーカーとなりました。1973年以降、大手食品メーカーBarillaグループに入っています。
特に小麦の品質にこだわっており、イタリアのシードカンパニーProduttori Sementi Bologna社と開発した100%イタリア産の最高品質の小麦を使用しています。
パスタ生産に最適なグルテンの質と含有量の小麦を使用しています。

こちらのメーカーはクラシックな小麦のパスタの他に、全粒粉のパスタも取り扱っています。
また、DIVELLA ディヴェッラと同様にイタリアの主要なパスタメーカーの比較を行う1996年イタリア消費者連合会のブラインドテストで最高の評価を得たメーカーです。
Voielloヴォイエロのパスタは現在、全てブロンズダイス製法です。
今回は、ちょっと太めのスパゲッティ N.105 SPAGHETTONI(500g) を購入しました。

Voiello
Voiello N.105 SPAGHETTONI(500g)
Voiello3
Voiello N.105 SPAGHETTONI(500g)

乾麺の状態ですと表面は白っぽく、ザラザラしています。
茹でるとむちむちとした食感で、とても食べ応えがあります。生パスタのもちもち感とはまた異なる麺の弾力です。ソースとの絡みがよく、味の濃いソースや具がたくさん入っているソースと相性が良さそうです。
優しい小麦の風味と、むちっとした弾力ある食感がたいへん魅力的なパスタです。
個人的に今回購入したパスタの中で一番好みでした。日本ではあまり手に入らないので、もし、イタリアに行く場合はぜひ購入してほしい商品です。
https://www.voiello.it/site/homepage

3. Garofalo ガロファロ

Garofalo ガロファロは南イタリア・グラニャーノで1789年創業した老舗パスタメーカーです。グラニャーノ(Gragnano)はイタリアのパスタ、マカロニの生産と輸出の大部分を支えるパスタの街として知られています。
ガラファローはイタリアで初めてパスタ生産のライセンスを取得したメーカーだそうです。

こちらのメーカーは小麦粉の配合と品質管理に特に重点を置いています。現在、アメリカ・アリゾナ産、オーストラリア産、イタリア産の高品質小麦をこだわりの配合で使用しています。
パスタの種類は豊富で、小麦で作られたクラシックなパスタの他に、全粒粉パスタ、グルテンフリーパスタ、オーガニックパスタもあります。また、パスタ以外にもEXバージンオリーブオイル、小麦粉も扱っています。日本だと明治屋やコストコで売っています。
Garofalo ガロファロのパスタのほとんどがブロンズダイス製法ですが、冷製パスタなどで使われるカッペリーニなどパスタのタイプによってはテフロン製法で作られているものもあります。
今回はリングイネ(断面が楕円形のロングパスタ) N°12 LINGUINE (500g)と全粒粉のリガーテ(すじが入った円筒形のショートパスタ)N°5-32 Whole WheatMEZZA MANICA RIGATA(500g) を買いました。

Garofalo
N°12 LINGUINE (500g)
Garofalo2
N°12 LINGUINE (500g)
Garofalo4
N°5-32 Whole WheatMEZZA MANICA RIGATA(500g)
Garofalo3
N°5-32 Whole WheatMEZZA MANICA RIGATA(500g)

リングイネもリガーテも乾麺の状態ですと表面は白っぽく、ザラザラしています。
どちらのパスタも、プリもち食感で、ほどよいコシを感じます。ソースとの絡みも良く、濃いめのソースに合いそうなあっさりしたパスタです。
リガーテの方は茹で上がりに全粒粉の香りを感じましたが、食べるとやはりあっさりめの風味です。トマトなど味の強いソースに混ぜると全粒粉の香りはほとんど感じませんでした。
もちもちしすぎず、つるつすしすぎず、食感のバランスが良い万人受けするパスタだなと思いました。お土産にちょうど良さそうです。
https://www.pastagarofalo.it/it_it/

4. DELVERDE デルヴェルデ

DELVERDE デルヴェルデは1967年、自然豊かなマイエッラ(マジェッラ)国立公園の中にある小さな街ファーラ・サン・マルティーノで創業したパスタメーカーです。今回購入したなかでは比較的若いメーカーです。
この土地を流れる清流ヴェルデ川が社名の由来であり、この湧き水(天然水)と、最高級デュラム小麦を原料にその自然な色や味、香りを生かした伝統的なパスタ作りをしています。
クラシックな小麦のパスタの他に、全粒粉パスタ、オーガニックパスタ、ほうれん草やひよこ豆、亜麻仁の実を使用した高タンパク質のパスタなどがあります。
また、こちらのメーカーはSTAR-Kマーク(コーシャ認証マーク)、VEGAN.マークを取得した商品の取り扱いもあります。こちらは宗教上の理由やアレルギー体質などで食事に制限のある人などに優しい商品です。
DELVERDE デルヴェルデのパスタはすべてブロンズダイス製法です。
今回はNO.4 SPAGHETTIを購入しました。

DELVERDE2
NO.4 SPAGHETTI
DELVERDE3
NO.4 SPAGHETTI

乾麺の状態ですと表面は白っぽく、ザラザラしています。
こちらのパスタも食感のバランスが良く、程よいコシ、弾力でした。上品な味と香りで、買ったロングパスタの中で小麦の味が一番はっきりと感じられるパスタでした。とはいえ、その他のパスタ同様、パスタ自体の主張は控えめなので、どんなソースにも合いそうですが、特にオイル系のパスタに合いそうです。
https://www.delverde.com/jp

5. RUMMO ルンモ

RUMMO ルンモ は1846年南イタリア・カンパニア州ヴェネベントでアントニオ・ルンモが創業したパスタメーカーです。ゆっくりと手間をかけて丁寧に作ることにこだわっているそうです。 厳選したデュラム小麦セモリナとパスタ製造に適した硬度の地下水で作られています。 弾力が出るように水と小麦は時間をかけて練り上げてられています。パッケージに筆記体でかかれている「Lenta lavorazione.」というのは、「ゆっくりと時間をかけて」という意味です。乾燥させるときも香りを逃さず水分だけを飛ばすように時間をかけています。

クラシックな小麦のパスタ、オーガニック、グルテンフリー、水の代わりに卵を使用したエッグパスタ、レンズ豆やひよこ豆を用いた高タンパク質のレジューム(legumes 豆)パスタなどパスタの種類は豊富です。さらにパスタソースの取り扱いがあります。
日本だとオイシックスで購入できるようです。
RUMMO ルンモのパスタはすべてブロンズダイス製法で、特別なブロンズダイスを使用しているそうです。
今回は表面にスジの入ったショートパスタ ELICOIDAL Nº 49 を購入しました。

RUMMO
ELICOIDAL Nº 49
RUMMO2
ELICOIDAL Nº 49

やや拗じられたような形のショートパスタで、茹でる前の色はほかのブロンズダイスで作られたパスタに比べてザラザラ感は少なめです。
茹でるとしっかりした弾力と歯ごたえがあり、食べ応えがあります。ダイスのキメが細かいのか舌触りは滑らかです。雑味が少なく、小麦のクリアな味が楽しめます。表面の筋のおかげでしっかりとソースと絡みます。クリーム、チーズなどのこってり系にも、トマトソースやカレーソースなど濃い味付けにも合いそうなパスタです。

https://www.pastarummo.it/us/

6. DE CECCO ディチェコBarilla バリラ (番外)

今回は購入こそしていませんが、ローマのどのスーパーにも置いてあり、かつ種類豊富だったのが日本でも広く流通しているDE CECCO ディチェコBarilla バリラ でした。
日本でも良く見かけるスパゲッティやリングイネ、フェットチーネ、ペンネ、螺旋状のフリッジだけでなく、クスクスやニョッキ、ラザーニェ、小さな星型のステッリーネなどなど、見慣れないパスタが多くあるため、見ているだけでも楽しいですし、さらに日本で買うよりも安いです。マカロニ500gで€0.7〜1.4ほどでした。

DE CECCO
DE CECCO

最後に…

余談ですが、今回、パスタやレトルトリゾット、乾燥ポルチーニなどの食品系のお土産を購入したのはローマ・テルミニ駅付近のいくつかのスーパーです。駅の地下1Fにある Sapori & Dintorniと、駅の1階東側にあるCOOP、駅から東に数分歩いた場所にあるPam Localです。
イタリア出国直前のローマ・テルミニ駅地下のスーパー(Sapori & Dintorni)や空港でもパスタや食材を購入することができますが、取り扱っているブランドの種類がどのスーパーも少なかったです。もし欲しいパスタのブランドがあれば、滞在中にホテル付近のスーパーなどで見つけた際に、先に購入しておくのをお勧めします。

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